経営は「必然」であるべきです

私は、常々、経営は、「必然」であるべきだと考えています。

しかし、多くの場合、「偶然」に頼った経営が行われているのが、実情と言えます。

ところで、独立・開業した方のうち、3年後には70%以上の方が、廃業に追い込まれています。

これは、私の個人的な見解ですが、もし、独立・開業された方が、もっと「必然」ということに意識すれば、この数字は、もっと下がるのではないかと考えます。

本ブログでは、経営の必然性についてお話ししたいと思います。
 
 
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顧客の減少は必然的に起こります


経営者は、誰もが成功、商売の繁盛を願っています。

しかし、経営に苦しんでいる経営者の方が多いのが、現実なのかもしれません。

経営を行う上で最も大切な事は、何と言っても売上げを伸ばすことです。

売上げを伸ばす、と言うことは、つまりお客様の数を増やすことです。
 
 
売上を伸ばすには、単価を上げるという方法も考えられますが、これはある程度の顧客数を持っていることが前提となります。

ですから、まず顧客数を増やす事が非常に重要となってきます。
 
もちろん、そんな事は、誰もが言われなくてもわかっていることかと思います。

しかし、顧客数を増やす際に、今日お話する、「必然」と「偶然」という面からも、是非考えていただきたいと思います。
 
 
まず、顧客数が減る場合、どういった理由で減少するでしょうか?

「景気が悪くなった」

「ライバル店が近くにできた」

「サービスが悪くなった」

「味が落ちた」

などが考えられるかと思います。
 
ところで、「サービスが悪くなった」「味が落ちた」などは、企業自体の問題でありますから、そのような状態にならないようにすることは、企業努力で可能です。

しかし、「景気が悪くなった」「ライバル店が近くにできた」等の理由は、企業の努力でどうにかなる問題ではありません。

「景気が悪くなった」「ライバル店が近くにできた」などは、それらが、起こることは偶然かもしれませんが、もし、仮にそのような事が起これば、顧客数は、必然的に減少します。
 
 
私は、顧客というものは、何らかの事由が起これば必然的に減少するもの、と考えます。

と言うより、このような事は、私が考えなくても誰もがわかっていることでしょう。

しかし、では今度は、反対に「顧客を増やす」を考えてみたいと思います。
 
 
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売上減少は必然。では、売上増加は・・・?


 
顧客が増える理由としてどのような事が、考えられるでしょう?

「サービスを良くする」

「味を良くする」

「景気が良くなる」

「宣伝・広告に力を入れる」

等すぐにこのような回答が出てくると思います。
 
 
ここで、もう一度顧客数の減少に戻りますが、「景気が悪くなった」「ライバル店が近くにできた」といった事態が発生すれば、正確な数字はわからなくても、何割か売上げが落ちる事は確実です。

売上は、繰り返しになりますが、必然的に落ちます。

では、「サービスを良くする」「味を良くする」といった事を行えば、何割売上げが増えるでしょうか?と言われても、わかる方は、いないと思います。

ここで重要な事は、確実に売上げが増えれば良いのですが、「売上げが増えるかもしれない」といった感覚でやっていたとしたら、これは、「偶然」に頼っていることなります。
 
 
もちろん、「サービスを良くする」「味を良くする」といった事自体を、決して悪い事、と言っているのではありません。

私が、言いたい事は、売上げが下がる時は、必然的に下がるのに、売上げを上げる時には、偶然に頼ってしまうのでは、ある意味「運」で経営をしているようなものと思うんです。

ですから、私は、売上げを増やす時にも、「必然」という考え方を、取り入れる必要があると思います。

偶然に頼らず経営に必然性を持たせるためにどうすれば良いのでしょうか?

「必然」についてもう少し掘り下げてお話したいと思います。

「必然」は、「仕組み」をつくること


「売上げを伸ばす事」において、必然性を考えるにはどうすれば良いのでしょうか?

例えば、売上げを伸ばす方法として、チラシ等の広告が考えられます。

仮に、1回の広告で80人の新たな顧客が増えたとします。
 
 
そして、1回の広告を出す費用が40万円要したとします。

新たな顧客のうち6割の48人が、今後も来店してくれることとなったします。

顧客が単価を1,000円として、利益率を20%とすると、1人当りの利益は200円となります。

仮に、新規顧客の48人が、1週間に1回来店してくれるとすると1週間での利益は、48人×200円=9,600円となります。
 
 
当初80人の顧客が来ているため、最初の利益が16,000円あります。

とすると、結果的に40万円の広告費以上に利益を出すには、

(400,000円-16,000円)÷9,600円=40週となります。

つまり、広告費の費用を回収し利益だ出るようになるのに約10 ヶ月以上かかかります。

一見、10ヶ月と言えば、非常に長いように思えるかもしれません。
 
 
しかし、1回の広告を出すごとに必ず48人の新規の顧客が増えると仮定し、仮に、10回広告を出したとします。

10回広告を出した後には、新規顧客数が、480人となっています。

480人が、1週間に一度来店してくれるわけですから、1週間の利益は、480人×200円=96,000円となります。

1ヶ月では96,000円×4週=384,000円となります。

これは、利益なので売上げにすると1,920,000円となります。

年収では、2,000万円以上となります。

結構な額となります。もちろん、これはあくまで仮定の話です。
 
 
しかし、もし仮に1回の広告で必ず48人のリピーターを獲得することができる、広告をつくることができれば、売上げは、「必然的」に増えていきます。

つまり、1回の広告が、48人のリピーターを作り出すという、「仕組み」ができるのです。
 
 
私は、「必然」というのは、つまり売上げが増える「仕組み」をつくる、という考え方を持つということと考えます。
 
 
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「とりあえず」は「偶然」に頼っているに過ぎません


この「仕組み」というの概念がなければ、数回広告を出して効果が出なければ、それで広告を出すのを止めてしまいます。

それでは、結果的に「偶然」に過ぎません。
 
多くの事業主の方が、ホームページを作られる思います。

ホームページを作成して、「少しでもお客さんが増えれば良いな」と誰もが思います。

しかし、「いつか増えたら良いな」と思っている限り、「偶然」に頼っているだけです。
 
もし、「仕組み」という考えを取り入れるなら、毎日或いは毎週の割引券やクーポン券をつくってみる、といったアイディアが、浮かんでくると思います。

また、ホームページの場合、アクセス数を増やす必要があります。

それには対策を考える必要があります。
 
ホームページでの割引券やクーポン券で必ず売上げを増やすことができるようになれば、それは「売上げを増やす仕組み」です。

しかし、ただ作っただけでは、いつ増えるかわからない売上を待っているだけに過ぎなくなってしまいます。
 
 
もちろん、ホームページが無いよりは、有った方が、売上げが増える可能性が高くなるのは事実です。

しかし、そこにさらに、「仕組み」といった概念を取り入れることが重要かと思います。

経営を安定させるには、必ず売上げを増やす必要があります。

それには、サービスの向上、接客マナーの改善、商品や味の向上といった要因ももちろん大切ですが、売上げを安定的に伸ばすには、「売れる仕組み」という考えを持つ事が非常に重要です。
 
 
社会保険労務士 松本 容昌
 
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