経営安定のために労働トラブル防止の対策を!

労働トラブルは、一度起こってしまうと、その解決に多大な時間と労力を要してしまう場合あります。

そのため、労働トラブルは、経営的に考えても大きな損失と言えます。

ですから、逆に言えば、労働トラブルを防止することは、経営的に考えても非常に重要なことなのです。

本ブログでは、「労働トラブルの防止」について、改めて書いてみたいと思います。
 
【関連記事】 >>そこまで経営者には厳しいのか・・・。

労働トラブルは、近年急激に増加しています


従業員を雇用する場合に、いろいろな視点から考えて雇用するかどうかを判断されるかと思います。

どの事業主の方も、せっかくの縁で入社してもらうわけですから、従業員に気持ちよく働いてもらいたい、と思うかと思います。

当たり前の事ですが、すべての事業主の方が、従業員とのトラブルを望んではいません。
 
 
しかし、事業主と従業員は、使用者と労働者と立場が違います。

また、雇用する従業員の数が増えれば、どうしても事業主の方と考えが合わない従業員も出てきてしまいます。

さらに、事業を継続していくうちに、経営状況が変わり、当初考えてもいなかった事が起こったりして、これまでは何の問題もなく良好な労使関係が、突然険悪になる場合も考えられます。
 
 
もちろん、労働トラブルが起こらないに越した事はないのですが、残念ながら様々な労働トラブルが発せしているのが現実です。

しかも、その数は年々増加しています。

労働トラブルの種類も解雇、賃金不払いから有給休暇、セクハラ、パワハラ等多岐にわたっています。

従って、事業主の方は労働トラブル防止に取り組むと言う事は非常に重要な事と言えます。

労働トラブルの問題は、従業員を雇用していれば必ずと言って良いほど直面する問題です。

ですから、労働トラブルの問題は経営にとっても非常に重要な問題なので、改めてお話していきたいと思います。

労働トラブルの解決には多大な労力と費用が必要です


労働トラブルは経営にどのような影響を与えるのでしょうか?

よく、事業主の方から「労務問題は大切なのはわかっているけど、売上げに直結しないし、現状何も起こっていないのだから、どうしても後回しになってしまう」といったお話を聞きます。

事業主の方が、そう思われる気持ちは良くわかります。

確かに労働トラブルを防止するためにに熱心に取り組んでも、それ自体が売上げを増加させる事はありません。

しかし、ここで考えていただきたいのですが、もし仮に不幸にも労働トラブルが発生してしまった場合どうなるのでしょうか?

事業主は、嫌をなしにその解決に当たらなければならないですよね。
 
 
会社で労働トラブルに対して対処する部署や人材がいればまだ良いのでしょうが、多くの中小企業ではそれだけの余裕がなく、多くの場合、事業主自身がその解決に当たらなければなりません。

一旦トラブルが起こってしまうと、あくまで法律を基に解決していかなければならなくなります。

もちろん、話し合いで解決できればそれが1番良いのですが、多くの場合、お互い感情的になってしまい、話し合いで解決できない場合も多々考えられます。

人間は、経験が無い事や知識が不十分な事に不安感や恐怖心を抱きます


是非、ご自身が労働トラブルに巻き込まれた場合を想像していただきたいのです。

従業員側が、弁護士や司法書士などを立てる場合も現実には起こっています。

そのような状況に遭遇したらどのような思われますか?

非常に不安な気持ちになるかと思います。

私達人間は、これから先起こる事に対して十分な知識等が無い場合、不安感や恐怖心を抱きます。

私は、社会保険労務士でありますから労働トラブルに関与してもある程度先の事はわかります。

それを職業にしているので当然ですね。
 
 
しかし、もし私が、刑事事件や商法関係のトラブルに巻き込まれてたら、非常に不安になります。

何故なら十分な知識が無いため、「今後どうなるんだろう?」と先が見えない事への恐怖心や不安感でいっぱいになると思います。

従って、一旦労働トラブルが発生してしまうと、事業主の方は精神的に大きな負担を負うこととなります。

しかし、事業主の方は、そのような精神状態の中でも事業経営を行わなければならないのです。

労働トラブル防止は、間接的ですが売上向上に大きく寄与します


さらに、労働トラブルを解決するには、当然ですが多大な時間や労力も必要となります。

しかも、多大な時間と労力を使って労働トラブルを解決しても、それ自体は、全く売上げ増加には寄与しないですよね。

増加どころかマイナス要素のほうが圧倒的に多いですね。

つまり、労働トラブルは経営的にみて多大なマイナスとなります。

ですから、逆に言えば、労働トラブルを防止する事は、それ自体は売上げ数字に直結しないかもしれませんが、間接的には売上向上に寄与するのです。

私はクライアントさんやセミナー等で、労務トラブル防止は、間接的に売上げに向上に寄与するため、経営的観点からも非常に重要であるという事を、常々お伝えしています。

ですから、労働トラブルの防止の重要性を是非ご理解いただきたいと思います。

いかにして労働トラブルを起こさないかが重要です


労働トラブル防止の問題を考えたときに最も重要な事は何でしょうか?

私は常々労働トラブルに関して2つの事をお伝えしています。

1つ目は、「労働トラブルを極力起こさないようにする」という事です。
 
 
当たり前の事に思えるかもしれませんが、実は、この考えは非常に重要ことなんです。

労働トラブルを発生させないために、当然、しっかりとした労務管理体制をつくらなければなりません。

しかし、労務管理体制の充実はそれ自体利益を生む行為ではありません。

ですから、多くの事業主の方にとって、どうしても後回しに、考えがちになってしまいます。

しかし、起きてしまった労働トラブルを解決する労力より、労働トラブルを起こさないようにする労力の方が圧倒的に少なくて済むのです。

しかも、一度しっかりとした労務管理体制を構築できれば、その後は、そんなに労力を注ぐ必要な無いと言えます。

先程も書きましたように、労働トラブルが起きてしまうと、事業主の方には精神的にも肉体的にも大きな負担となってしまいます。

発生した労働トラブルをその都度、多大な労力と時間を費やして解決するより、労働トラブルを起こさないような労務管理体制を整え、日常において意識する方が、何十倍も楽、と言えます。

ですから、労働トラブルの問題を考える時には、「いかにして労働トラブルを起こさないか」という事をまず念頭に置くことが重要なんです。
 
 
▼就業規則の見直しをご検討の方はこちら
>> オフィスまつもと 就業規則変更・作成サービス

具体的に明確に反論できる根拠が重要です


もう1つのポイントですが、労働トラブルは、当然相手(従業員ですね)がいます。

従って、どんなに労働トラブルを防止する労務管理を行っても、残念ながら100%防ぐ事はできないでしょう。

「事業主の考え」と「従業員の考え」が違えば、どんな労務管理体制を整えても、従業員が異議を訴えてくる場合が考えられます。

そのような状況で重要な事は、その従業員の異議申し立てに対しに明確に反論できる根拠を持つことなんです。
 
 
つまり、「言った」「言わない」の議論になってしまうと、水掛け論になってしまい解決する事が困難な状態となってしまいます。

また、労働者は様々な法律で保護されているため、明確に反論できる根拠が無いと、どうしても事業主が不利な立場となってしまうケースが多々考えられます。

具体的に明確に反論できる根拠としては、雇用契約書、就業規則、服務規程、退職届等の作成が挙げられます。

これらの書類をきちんと整備して必要に応じて従業員の方の署名捺印等をもらっておけば、何かトラブルが発生した時には、解決の根拠となり得るのです。

もちろん、これらの書類もトラブル防止を意識した内容にする事も重要な事であることは言うまでもありません。

なお、雇用契約書や退職届等につきましては、改めて詳しくお話していきたいと思います。
 
 
私もこれまで様々な労働トラブルに遭遇してその都度解決に携わってきました。

労務管理の重要性を痛感しています。

私は、常々しっかりとした労務管理の重要性をクライアント様に訴え、先にお話したような書類の整備を薦めてきました。

その結果、明らかに労働トラブルの数は減少してきました。

労働トラブルは、事業主の方が、その防止に努めると必ずその効果が期待できます。
 
 
▼就業規則の見直しをご検討の方はこちら
>> オフィスまつもと 就業規則変更・作成サービス
 
 
社会保険労務士 松本 容昌
 
【関連記事】 >>適正な労務管理の重要性を今一度考えてみる
 


 

1日3分!読むだけで身につく労務管理知識 : 無料メールセミナー「労務365日」

 

毎日わずか3分で1年後、専門家レベルの幅広い知識が身につく

難解な労務管理知識をわかりやすく解説してあります。
毎日わずか3分で、しかも無料で正しい労務管理知識を習得でき、あなたの会社が益々発展します。

登録はこちらをクリック
↓↓↓

 
 

無料相談実施中!

 

 
当事務所では、労務管理に関する無料相談を行っておりますので、労務管理等に関するご質問等ありましたらお気軽にご相談下さい。

(東京)03-5962-8568
(静岡)053-474-8562

対応時間:9:00~18:00(月~金) 休日:土日祝日

なお、メールでのお問い合わせはお問い合わせフォーム(メールフォーム)をご利用ください。
(※メールでお問い合わせの場合は、必ず電話番号をご記入下さい。法律解釈の誤解が生じてしまう恐れがありますので、メールでのご回答はいたしておりませんので、ご了承下さい。また、せっかくお電話いただいても外出中の場合もありますので、その点もご了承下さい。)