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こんにちは

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15年の経験と実績に加え迅速な対応と実行力で、労働トラブルを防止し労務管理適正化を実現することで会社の更なる発展に貢献する

経営の安心・安定実現コンサルタント
松本容昌  です。

 

労働基準監督署の調査(臨検監督)については、以前のブログで「労務管理改善のチャンスと考え、前向きに捉える」といった内容の記事を書きました。

もちろん、経営者の方には、是非、そのように考えていただきたいのですが、ただ、実際に、労働基準監督署の調査が入った場合に指導や是正勧告を受けないなら、それに越したことはありません。

今回は、突然、労働基準監督署の調査が入っても、決して慌てないために、どのようなポイントに注意して日頃の労務管理を行えば良いかを8つのポイントにまとめてみました。

 

■このページの目次

1 突然!労働基準監督署が来ても慌てないためのポイント① 労働基準監督署の調査の種類
2 突然!労働基準監督署が来ても慌てないためのポイント② 賃金台帳等帳票類の整備
3 突然!労働基準監督署が来ても慌てないためのポイント③ 最低賃金と割増賃金
4 突然!労働基準監督署が来ても慌てないためのポイント④ 36協定の提出
5 突然!労働基準監督署が来ても慌てないためのポイント⑤ 変形労働時間制の届出等
6 突然!労働基準監督署が来ても慌てないためのポイント⑥ 労働条件通知と就業規則
7 突然!労働基準監督署が来ても慌てないためのポイント⑦ 健康診断の実施
8 突然!労働基準監督署が来ても慌てないためのポイント⑧ 衛生管理者、産業医、作業主任者等の選任

 

ポイント① 労働基準監督署の調査の種類

 

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労働基準監督署の調査(臨検監督)にいかに備えるかを考える場合に、そもそも労働基準監督署は、どのような場合に事業所を調査するのかを知っておく必要があります。

労働基準監督署の調査は、定期監督、災害時監督、申告監督の基本的には3種類に分かれます。

 

「定期監督」は、労働基準監督署が任意に調査する事業所を選び、労働基準法等の法令全般に渡って調査をします。

原則としては予告無しで調査が行われますが、予め調査日時が指定される場合もあります。

 

「災害時監督」は、労災事故が発生した際に、労災事故の発生原因究明や事故再発防止の指導等を行うための調査。

「申告監督」は、労働者からの何らかの申告があった場合に、その申告内容について確認するために行われる調査です。

申告監督の場合、労働者保護ために労働者からの申告であることを明かさずに定期監督として行われる場合と、労働者からの申告であることを明かして行われる場合があります。

 

ちなみに、平成24年度の数字ですが、労働基準監督署に受理された申告件数は、31,352件で、そのうち、実際に、申告監督が、実施された事業場は、25,418件にのぼり、違反事業場は、18,625件となっており、申告監督が実施された事業場のうち、約71%の事業場が何らかの違反行為があったこととなります。

では、実際に、労働基準監督署の調査を受ける場合に、違反事業場とならないためには、まずはどのような点に注意すべきかをお話ししていきたいと思います。
 

 

ポイント② 賃金台帳等帳票類の整備

 

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労働基準監督署が、事業所を調査する場合、どんな種類の調査であれ、必ずと言って良いほど、賃金台帳、出勤簿(タイムカード)、労働者名簿の帳票を調査します。

ですから、まず、賃金台帳等の帳票を整備する必要があります。

帳票を整備する際に注意すべき点ですが、事業主には、労働者の労働時間を管理する義務があります。(時間外労働を含みます。)

ですから、出勤簿には、出勤、退社の時間が、確実に記入されていて、各日の労働時間及び時間外労働時間、深夜労働時間等が管理されている必要があります。

先程、書きましたように、労働時間を管理するのは、事業主の義務ですので、「従業員がタイムカードを押してくれない」という言い訳は通用しないこととなります。

 

また、賃金台帳には、賃金の内訳等を記入するのはもちろんですが、賃金台帳で多々指摘されるのが、勤務日数、総労働時間、時間外労働時間等の未記入です。

ですから、賃金台帳には、給料の明細だけでなく、勤怠状況も必ず記入するようにして下さい。
 
 
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ポイント③ 最低賃金と割増賃金

 

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賃金は、労働者にとって最も重要な労働条件であるため、労働基準監督署の調査でも厳密に調べられます。

実際、賃金についての規定はいくつもあり、調べられる内容は、多岐にわたりますが、ここでは、最も重要とも言える、最低賃金割増賃金についてお話ししたいと思います。

 

まず、最低賃金ですが、ご存知のように、各都道府県ごとと産業別に最低賃金が定められています。

ですから、従業員に支給している給料が最低賃金を上回っている必要があります。

◆最低賃金の概要や計算方法につきましてはこちらをご参照下さい。
>>「確認しましょう!最低賃金 5つのポイント」(厚生労働省)

 

次に割増賃金についてですが、実は、この割増賃金が、労働基準監督署の調査の中で最も重要と言えます。

と言うのは、労働者からの申告の内容で最も多いのが賃金の不払いなのです。

賃金不払いの細かな内容はわからないのですが、賃金そのものの不払いも当然あるでしょうが、割増賃金、特に時間外割増賃金(残業代)の不払いも、多々申告されている、ということは容易に想像が付きます。

ですから、残業代等の割増賃金を労働基準法の規定に則って支払うことが、労働基準監督署の調査に対しては最も重要なポイントなります。

 

割増賃金を法律に則って正しく払うには、まず、正しい計算方法を理解することと、等の割増賃金を計算する際に、特別な取扱いをする手当について正しい取扱いをすることが重要です。

時間外割増賃金の計算方法や深夜割増の考え方、家族手当等の取扱いについては、別の記事で詳しく書いてありますので、是非、そちらをご参考になさって下さい。

>>「時間外割増賃金の計算について教えて下さい・・・ -1-」
>>「時間外割増賃金の計算について教えて下さい・・・ -2-」

>>「深夜割増の計算方法について教えて欲しいのですが・・・?」
>>「家族手当は、残業代を計算する際に控除できるのですか・・・?」

 

 

ポイント④ 36協定の提出

 

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労働基準法では、法定労働時間が定められていて、1日8時間、1週40時間を超えて労働者に労働させることはできません。

もし、法定労働時間を超えて労働させる場合には、時間外労働及び休日労働に関する協定届(通称、36協定)を労働基準監督署に提出する必要があります。

ですから、労働者に残業をさせるということは、事業主の当然の権利ではなく、この36協定を労働基準監督署に提出して初めて、労働者に残業を命じることができるのです。

 

ところで、36協定については、労働者に残業をさせる場合には、法律的に提出しなければならないのですが、仮に36協定が未提出であっても、現実的には、まず罰則を課せられることはありません。(もちろん、だからと言って、提出しなくても問題無いということでは決してありません。)

これは、あくまで個人的な見解ですが、私は、36協定は、しっかり提出することによって監督官の印象が、かなり良くなるのでは?と考えています。

つまり、36協定がしっかり提出されていれば、「この会社は、労務管理に対して真面目に取組んでいる」という印象を持たれる可能性は高いと思います。

もちろん、だからと言って、調査が甘くなることはありえませんが、監督官に好印象を持ってもらうということは決してマイナスとはならないはずです。

 

逆に、36協定も提出していなければ、「36協定すら出していないのか」と思われてしまいます。

この場合には、調査に悪影響を及ぼしてしまう可能性は、十分に考えられます。

ですから、36協定の提出は、法律的には、もちろんですが、このような意味からも、労働者に時間外労働等をさせる場合には、必ず毎年提出するようにして下さい。
 
 
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ポイント⑤ 変形労働時間制の届出等

 

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ポイント④でもお話しましたように、労働基準法では、法定労働時間が、1日8時間、1週40時間と定められています。

もし、仮に1日の所定労働時間を8時間と定めると、1週間の法定労働時間である40時間を超えないためには、完全週休2日制とする必要があります。

 

しかし、現実には、多くの中小企業では、完全週休2日制を導入するのは、困難と言えます。

そのために、労働基準法では、1ヶ月や1年間を通じて、週の平均労働時間が、40時間以内となるよう、1ヶ月単位の変形労働時間制あるいは1年単位の形労働時間制を定めています。

変形労働時間制を用いることによって、ある週の労働時間が、40時間を超えたとしても1ヶ月又は1年を平均して40時間以内となっていれば、法律違反とはならなくなります。

 

ところで、1ヶ月単位の変形労働時間制を導入するには、就業規則にその旨を記載する必要があり、1年単位の変形労働時間制については、所定の届出書を労働基準監督署に提出しなければなりません。

労働基準監督署の調査において、変形労働時間制度のための適正な手続きは、非常に重要な意味をもちます。

というのは、変形労働時間制は、1ヶ月単位の変形労働時間制は、就業規則に記載して、1年単位の変形労働時間制は、協定届等を労働基準監督署に提出して初めて、週40時間を超えて労働させた場合でも、割増賃金の支払いが不要となります。

 

しかし、この手続きが、適正になされていなければ、監督官は、週40時間を超えた時間について全て割増賃金の支払いが必要と判断します。

その結果、多額の割増賃金の不足が生じてしまう恐れがあるのです。

ポイント④でお話しした36協定は、未提出の場合でも、調査後提出さえすれば済むケースがほとんどなのですが、変形労働時間制については、適正な手続きが行われていないと、多額の支払い請求が出されてしまう場合があるので、ご注意下さい。

 

ポイント⑥ 労働条件通知と就業規則

 

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労働者を新たに雇用した場合には、賃金や労働時間等の一定の項目について、書面で労働者に通知することが、労働基準法により事業主の義務と定められています。

そのため、労働基準監督署の調査では、労働条件の通知が適正に行われているかが調査されます。

また、常時雇用する労働者数が10人以上の事業場には、就業規則の作成義務が定められています。

 

そのため、就業規則が無い、従業員数が10人以上の事業場に労働基準監督署の調査が入ると、就業規則の作成が指導されます。

ですから、従業員数が10人以上なった場合には、なるべく早く就業規則の作成を検討されるのが良いでしょう。

 

ポイント⑦ 健康診断の実施

 

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労働安全衛生法により、常時使用する労働者を雇用する時及び常時雇用する労働者に対して1年以内ごとに1回の健康診断の実施を事業主の義務としています。

これは、あまり良い言い方ではないのですが、仮に健康診断を実施しなくても、従業員が健康で働いてくれていれば、業務に支障が出ることはまずないでしょう。

そのため、事業主も労働者も健康診断に対して、意識が希薄な面があるのは、否めないでしょう。

しかし、労働基準監督署の調査では、この健康診断の実施の有無は、必ず調査の対象となります。

ですから、特に1年回の健康診断の実施については、会社の行事的に考え、毎年決まった月に実施するよう制度化するのが良いでしょう。
 
 
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ポイント⑧ 衛生管理者、産業医、作業主任者等の選任

 

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労働安全衛生法により、常時50人以上の労働者を使用する事業場では、衛生管理者を選任する必要があります。

また、同じく常時50人以上の労働者を使用する事業場では、産業医を選任する必要があります。

さらに、労働災害を防止するための管理を必要とする一定の作業については、その作業の区分に応じて作業主任者の選任が義務付けられています。

作業主任者には、必要な免許取得や技能講習を受講させるとともに、事業場内に氏名等を掲示する必要があります。

 

労働基準監督署の調査では、のような衛生管理者、作業主任者等の選任状況等も必ず調査されます。

ですから、衛生管理や、産業医等を選任すべき事業場では、必ず選任しておく必要があります。

 

まとめ

 

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今回、労働基準監督署の調査が、突然行われても、慌てないための8つの項目についてご説明させていただきました。

もちろん、今回、ご説明した以外でも、長時間労働有給休暇についても調査される場合があります。

ただ、今回、ご紹介した項目は、私のこれまでの経験から、指導や是正勧告を受けやすく、しかもその改善に多くの時間を要してしまうものです。

つまり、逆に言えば、今回、ご紹介した項目に関して、法律の基準に適した労務管理が行われていれば、労働基準監督署の調査は、決して恐れることはありません。

 

労働基準監督署の調査よって指導や是正勧告を受けた場合には、必ず改善を行わなければなりません。

指導や是正勧告を無視してしまうと、最悪、起訴されてしまいます。

改善を行うには、それなりに時間を要してしまい、その時間は、事業主にとっては、非常に非生産的な時間となってしまいます。

労働基準監督署の調査が入ってからでは、どうすることもできません。

 

今回、ご紹介した各項目は、個々にみれば適正な管理を行うのにさほど時間を要するわけではありません。

ですから、日頃から適正な労務管理を心掛けることがとても大切なのです。

当事務所では、労務管理に関する無料相談を行っていますので、労務管理に関する心配事や不安な事等ありましたらお気軽にご相談下さい。

 

本日もお読みいただきましてありがとうございます。
社会保険労務士 松本 容昌
 
 
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