Q18 .助成金とはどのような制度ですか・・・?

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【質問】
 
「知合いの会社で、助成金を活用している、と聞いたのですが、助成金とは、どのような制度なのでしょうか?」
 
【回答】
 
「助成金は、雇用保険の制度の一環として行われていて、雇用機会の増大や維持を図った場合に支給されます。助成金は、返済不要で使用目的も問われないので、経営者の方にとっては、魅力的な制度です。」
 
【解説】
 

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以前に比べて、知られるようになった助成金制度ですが、まだまだ、一部の企業にしか活用されていないようです。

助成金は、雇用保険制度の一環とて行われていて、雇用の機会を増大したり雇用維持を図った企業に支給されます。
 
 
雇用機会の増大とは、例えば、高齢者や障害者等の就職困難者を雇用したり、派遣労働者を直接雇用する場合などがあります。

また、雇用の維持には、育児休業終了後の従業員が、短時間勤務制度を利用した場合や、パートタイマー等を正社員へ転換する制度を導入する場合などがあります。
 
ところで、先程言いましたように、助成金は、雇用保険制度の一環として行われているため、雇用保険に加入している企業であれば、要件さえ満たせば全ての企業が受給することが可能です。(助成金の種類によっては、現在、雇用保険に加入していなくても、受給できる場合もあります。)
 
 
助成金制度には、いくつかの特徴があります。

まず、助成金は、融資とは違うため、返済不要です。

つまり、一度、受給した助成金は、返す必要がありません。
 
 
さらに、受給した助成金は、使用目的も問いません。

例えば、就職困難者を雇用することで受給した助成金であっても、必ずしも給料等に使う必要はなく、全く別の目的、例えば、金融機関への借入金の返済に使用しても全く問題ありません。
 
 
さらに、助成金のもう1つの特徴は、他の補助金の場合、抽選や申込期限があるもの多いのですが、雇用保険の助成金制度は、予算が無くなる制度自体が廃止にならない限り、要件を満たしていれば、必ず受給することができ、申請時期も問いません。
 
このように、助成金は、企業にとって非常に魅力的な制度と言えます。
 


ところで、この助成金ですが、原資は、実は、企業が払う雇用保険料の一部が使われているのです。

現在の、雇用保険料率は、建設業等以外の一般の事業は、1,000分の9となっております。

これを労働者が1,000分の3、企業が、1,000分の6の割合で負担しています。

労働者が負担している、1,000分の3と企業が負担している1,000分の6の内の1,000分の3が、失業等給付の原資として使われています。

そして、企業が負担している1,000分の6の内、残りの1,000分3が、助成金の原資が使われているのです。
 
民間の保険と全く同じと考えるのはどうかと思いますが、助成金の原資は、企業が負担しているわけですから、助成金を活用しないということは、保険料を無駄に支払っていることとある意味同じですから、非常に勿体ないと言えます。
 
 
繰返しになりますが、最近でこそ、インターネットの普及等で、助成金に関する情報も入手しやすくなりましたし、行政官庁の告知も以前に比べて多くなってきていますが、それでも多くの企業には、まだまだ、決して馴染みが深くなってきている、とは言い難いのが現状でしょう。

また、助成金は、種類も多く制度自体も非常に複雑なので、今後、助成金の活用をお考えならば、社会保険労務士等の専門家にアドバイスを受けながら、活用されるのが良いでしょう。
 
 
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社会保険労務士 松本 容昌
 


 

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