コンプライアンスの大切さ

本ブログでは、「法律を守ること、コンプライアンスの大切さ」についてお話したいと思います。

法律を守ることは、当たり前の事です。では、何故、その当たり前の事を改めて、お伝えするのでしょうか?

それは、「法律を守らない事」が経営的にみて大きなマイナスとなるからです。
 
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コンプライアンスは経営の根幹です


今回は、「法律を守ること、コンプライアンスの大切さ」についてお話したいと思います。

法律を守ることは、当たり前の事です。では、何故、その当たり前の事を改めて、お伝えするのでしょうか?

それは、「法律を守らない事」が経営的にみて大きなマイナスとなるからです。

残念ながらすべての事業主の方が法律を遵守しているわけではありません。

企業の法律違反に関するニュースは、連日TVや新聞で取り上げられています。
 
 
何故、事業主の方は法律を遵守しないのでしょうか?
 
様々な理由が考えられますが、私は、結局は、金銭的なところによるところが大きいかと思います。

労災保険にしても雇用保険、社会保険にしても法令を遵守すれば、その結果企業の負担が増えるのです。

つまり、法律を守ろうとすると、どうしても負担が伴ってしまいます。

有給休暇、割増賃金しかりです。

従って、企業は少しでも利益を上げようとあるいは少しでも経費を抑えようとして、どうしても法律を守ろうとしなくなってしまうのです。
 
 
しかし、私は、このような考えは経営に計り知れない大きなマイナスをもたらすと思います。

これまで、法令を遵守しない事の代償として、いかに大きなリスクを背負ってしまうか、労災保険や雇用保険の時にお話しました。

もちろんリスクを背負う事も大きなマイナスですが、私はそれ以上に大きなマイナスを考えます。
 
「法令を遵守しない」という事は、つまり「ごまかす」という事です。

私は、この「ごまかす」というネガティブな気持ちこそが最も経営にとってマイナスと考えます。

割増賃金を払わない。従業員を適正に社会保険に加入させない。

有休休暇を取得させない。このような行為の結果、たとえ利益を上げたとしても、それは本当の利益と言えるでしょうか?

私はこれまで多くの事業主の方に会ってきました。法令を守らない事業主の方はそろって同じような事をいいます。

「残業代をまともに払ったら会社はつぶれる」

「こんな小さな会社で有給休暇を与えたら会社はやっていけない」
 
 
私はこのような言葉を聞くといつも疑問に思い、時折、社長さんに質問してみます。

「社長、残業代払うと会社がつぶれるっておっしゃるけど、本来払う残業代はいくらなんですか?」

「もし、従業員の方が急病になってしばらく休むこととなったら会社はやっていけないんですか?」

すごく嫌な顔をされていましますけどね(笑)

しかし、多くの事業主の方は、明確な根拠無しに盲目的に「法律通りにしたら大変になる」と思い込んでいる方が圧倒的に多いのではないでしょうか?

ネガティブは気持ちは思考を停止させてしまいます


もちろん、法律を遵守することによって負担が増大すれば経営が、苦しくなるのは容易にわかります。

しかし、法律を遵守している会社は、「残業代を払って苦しいのなら、苦しくならないように売上を上げるには
どうしたらいいのか?」

「効率的な時間管理はどうすればいいのか?」

「従業員が有給休暇を取りやすくするにはどうすればいいのか?」

といった前向きな発想となってくるはずです。
 
 
しかし、法律を遵守しない行為は非常な後ろ向きな考えです。

このようなネガティブな気持ちでは、「法律を守らない」「ごまかす」といった所で思考が停止してしまうのです。

「残業代を払ったら会社が大変だから、だから払わない」ここで考えが止ってしまうのです。

しかも、たとえ法令を遵守しなかったとしても、得(「得」という言い方が、適切なのかわかりませんが)したのは、所詮ごまかした分だけです。

法令を遵守すれば、確かに「ごまかさなかった」分だけは負担が増えます。
 
 
しかし、法律を遵守した上で利益を出そうとする、その「前向きな気持ち」それがもたらすものは、ごまかして得たものと比べれば計り知れないくらい大きなものです。

私は、それ位「法律を遵守しない」というネガティブな気持ちは経営に大きなマイナス面をもたらすと考えます。
 
 
先程、書きました

「残業代を払っても経営が楽になるにはどうしたらいいのか?」

「福利厚生の充実のため有給休暇の取得率を上げるにはどうしたらいいのか?」

といった経営にとってプラスとなる発想が生まれてくる結果へと、繋がってくるはずです。

繰返しになりますが、目先の損得にこだわり法令を遵守せず、金銭的に得をしたとしても、所詮それは微々たるものなのです。

それ以上に失うものの方が大きいのです。
 
 
しかし、残念ながらそれは明確な数字では見えないので、その時点、その時点では実感できないのです。

ある程度の時間が経って初めて感覚的に法令遵守の大切さがわかってきます。

コンプライアンス、法令遵守は、経営にとって非常に重要であるということを今一度ご理解いただければと思います。
 
 
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社会保険労務士 松本 容昌
 
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