【質問】
 
「先日、会社の所定休日に行われた社内運動会で、競技中に怪我をした従業員がいるのですが、このような休日に行われた業務とは関係ない行事中の怪我でも労災保険を使うことができるのですか?」
 

【回答】
 
「休日に行われた社内運動会でも、業務遂行性と業務起因性が認められれば、業務災害となります。」
 

【解説】
 
Q35でご説明しましたように、業務災害と認定されるには、業務遂行性と業務起因性の2つが認められる必要があります。

どのような事故で合っても、この2つが判断基準となることに変わりはありません。業務遂行性とは、前回お話しましたように、従業員が事業主の支配下にいたか否かで判断されます。

業務遂行性とは、勤務時間中や出張中はもちろんですが、休日労働中も、それが業務上必要な場合は、業務遂行性があると判断されます。

つまり、業務遂行性とは、必ずしも勤務時間中や、会社の建物内にいる場合だけでなく、間接的でも事業主の支配が及んでいれば業務遂行性があると判断されます。

ですから、休日に自宅で仕事をしている場合でも、それが業務上やむを得ない場合には、事業主の支配下にあると判断される可能性があります。
 
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行事への参加の強制性がポイントとなります
 

では、休日に行われた社内運動会には、業務遂行性があるのでしょうか?

このような会社の就業時間外での行事の場合、その行事への参加に強制性があるか否かが判断基準の大きなポイントとなります。

業務遂行性は、事業主の支配下にあるということですので、逆に言えば、従業員にその時間に対しての自由や選択の余地が無いという事です。
 
 
先程、お話しした、休日に自宅で仕事をしている場合をもう少し詳しくお話ししたいと思います。

休日に自宅で仕事をする理由が、例えば、業務命令の締切が間近で、休日に仕事をしないと間に合わない場合などは、従業員側に仕事をしない、という選択の余地が無いし、その時間を自由に利用することができないこととなります。

このような場合には、業務遂行性が認められる可能性が高くなります。

しかし、締切までに相当な時間があり、その時に必ずしも仕事をしなくても業務に差し支えないような場合には、従業員には仕事しない、という選択の余地もあり、その時間は、従業員は自由に使うことができるので、このような場合には、業務遂行性が無い、と判断される可能性が高くなります。
 
 
では、同じような視点で、休日に行われる社内運動会について考えてみると、従業員に参加する、しないの選択の余地があるかどうかがまずポイントとなります。

参加が強制されていれば、当然、業務の一環として行われいるものと判断され、業務遂行性はあると考えられます。

逆に、参加は自由で、当日、出欠席も取らず、参加しないことで何の不利益も被らないような場合には、業務の一環ではなく、単なるレクリエーションと考えられるので、業務遂行性は無いと判断されます。

そして、業務遂行性が認められれば、その中の競技中に怪我等をした場合には、業務起因性が有る、ということとなります。

つまり、就業時間外に行われる行事中の事故についての業務災害か否かの判断は、「業務遂行性が有るか否か」がポイントとなってきます。
 
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業務遂行性は、実態で判断されます
 

最後に1つ注意点ですが、建前上は、参加自由としながらも、参加するのが当然のような雰囲気の場合や、参加しないことが、給料や賞与の査定に影響するような場合には、業務遂行性があると判断される場合もあります。

諸般の事情を考慮し、あくまで実態で判断されますのご注意下さい。
 

 
社会保険労務士 松本 容昌
 
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