Q47.営業手当を残業代として支払っているのですが・・・。

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【質問】
 
「当社では、営業社員に対して、営業手当を残業代の代わりとして支給しているのですが、先日、従業員から、これは労働基準法違反ではないか、との申出がありました。営業手当を残業代の代わりに支給することは法律違反なのでしょうか?」
 
【回答】
 
「一定の手当を残業代の代わりとして支給する、いわゆる定額残業制度は、必ずしも労働基準法違反ではありませんが、一定の条件を満たす必要があります。逆に、条件を満たしていない場合には、割増賃金の不払いが生じる可能性があります。」
 
【解説】
 

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一定の手当を時間外割増賃金の代わりに支給する、いわゆる定額残業制度は、営業社員を雇用している企業等で導入されているいます。

ご存知のように労働基準法では、従業員に対して法定労働時間を超えて労働させた場合には、一定の割増賃金の支払い義務を事業主に課しています。
 
 
ところで、労働基準法では、法定労働時間を超える場合の計算方法や、支払うべき割増率に関しての規定を定めてはいますが、割増賃金の支払い方法については、特段の定めがありません。
 
つまり、どのような支払い方法でも良いから、労働基準法の規定に合った額を支払えば良いとされています。
そのため、定額残業制度自体が、必ずしも即、労働基準法違反となるわけではないと解釈されています。
 
 
しかし、定額残業制が、適法となるにはいくつかの条件があります。

逆に言えば、その条件を満たしていなければ、労働基準法違反となってしまいます。

定額残業制度が、適法と認められる最大のポイントは、就業規則等に、一定の手当が、時間外割増賃金の代わりとして支給されている旨を明記することです。
 
 
実は、この明記の条件は非常に重要で、この条件を満たしていなければ、定額残業制度が、適法と認められることはまずありません。
 
例えば、営業手当を時間外割増賃金の代わりとして支給しているのであれば、「営業手当を、時間外割増賃金とみなす」等の規定を就業規則等に規定する必要があります。
 


もし、このような規定が無ければ、いくら事業主は、「営業手当を、残業代として支給していた」と主張しても、営業手当は、単なる手当としかみなされなくなってしまいます。
 
仮に、営業手当が、残業代としてみなされなかった場合、結果的に、残業代が1円も支給されていなかったこととなります。

ですから、定額残業制度は、運用を誤ってしまうと非常に怖い制度なのです。
 
 
そして、定額残業制度のもう1つのポイントは、時間外割増賃金に不足が生じた場合には、その不足分を支給する必要があります。
 

例えば、時間外割増賃金として営業手当を5万円支給していて(就業規則等に明記されている前提です)、ある月の時間外割増賃金を計算したら、8万円だった場合には、その不足分の3万円を支給しなければなりません。
 
つまり、たとえ、定額残業制であっても、毎月の労働時間の管理を行う必要があるのです。
 
 
では、逆に、時間外割増賃金の額が、3万円だった場合には、3万円だけ支給すれば良いのでしょうか?

残念ながら、仮に、実際の時間外割増賃金の額が、予め決められた額(今回の例で言えば5万円)以下であっても、決められた額を支払う必要があります。
 
もし、実際の時間外割増賃金の額が、少ないからと言って、支給額を変更すれば、そもそも定額残業では無くなってしまいます。
 
 
ですから、定額残業制度は、常に予め決められた額を支給し、不足が出た場合には、その不足分を支給する必要があるのです。

繰返しになりますが、定額残業制度は、多くの企業で導入されていますが、誤って運用されると、結果的に多額の残業代不払いが生じてしまう結果となってしまうので、ご注意下さい。
 
 
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社会保険労務士 松本 容昌
 


 

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