【質問】
 
最近、従業員の中に休憩時間にノンアルコールビールを飲む社員がいます。確かにノンアルコールなので、飲酒とは違うと思うのですが、あまり好ましいこととは思えないので、やめるように言ったのですが、「ノンアルコールだから、就業規則の飲酒には当たらないし、そもそも休憩時間だから自由に利用していいはずだ」と言われていましました。休憩時間中にノンアルコールビールを飲むことは問題無いのでしょうか?
 

【回答】
 
休憩時間中であってもノンアルコールビールを飲むことは、職場の秩序を維持するという点から考えれば、問題があると言えますので、ノンアルコールビールを飲むことを禁止することは可能と言えます。
 

【解説】
 
近年、ノンアルコールビールの発展には目覚ましいものがあります。各メーカーが多くの商品を販売していてコンビニ等でも手軽に購入できるので、ご質問のような社員が出てくることも十分考えられると言えます。

では、休憩時間中にノンアルコールビールを飲んでも、会社としては、それを黙認しなければならないのでしょうか?
 
 
なお、ノンアルコール飲料には、全くアルコールが入っていないものと、若干アルコールが、入っているものとがあります。(アルコール濃度1%未満)

若干でもアルコールが、入っていれば一定量以上飲めば、実際に飲酒になってしまうことも考えられます。

ただし、今回は、全くアルコールが入っていないもの、あるいは若干アルコールが入っていても、業務には全く支障が無いことを前提でご説明させていただきます。
 
 
この問題を考えるにあたり、まず休憩時間についてご説明したいと思います。

休憩時間は、ご質問の中にもあるように、労働基準法第34条第2項に「労働者に自由に利用させなければならない」と規定されています。

では、100%自由に利用して良いのか?と言えば、必ずしもそうではありません。

休憩時間の利用については、職場の秩序を保持するために必要な制限を加えることは、休憩の目的を損なわない限り差し支えないとされています。
 
 
ですから、休憩時間中であっても外出を許可制にしたりパチンコ等の一定の行為を禁止することは問題無いとされています。

ここで問題となってくるのが、ノンアルコールビール等を飲むことが職場にどのような影響を与えるかです。
 
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例えば、休憩時間中に本を読んでいたり、編み物をしていたり自分のデスクで仮眠を取っていたり、同じ飲み物でも自動販売機で売っている清涼飲料水を飲んでいる社員がいても、それらの行為をみて、職場の秩序が乱れるといことはまずないと言えます。

しかし、ノンアルコール飲料の場合には、現在では、居酒屋や宴会場といった場所で提供されるため、それらは享楽にふけるための飲み物とみなされています。

つまり、いくらアルコールが入っていないからといっても、ノンアルコール飲料は、通常のアルコール飲料と同一視されているのが現状でしょう。
 
 
となれば、休憩時間中であってもノンアルコールビール職場で飲んでいれば、当然、他の社員へ悪影響を及ぼします。

また、取引先や来客が、ノンアルコールビールを飲んでいる社員姿を見れば、当然、その会社に不信感を持つと言えます。
 
 
ですから、休憩時間中にノンアルコールビールを飲むことは、職場の秩序を阻害する行為と考えられますので、それを禁止することは問題無いと考えられます。

また、就業規則には懲戒事由として、「素行不良により職場の秩序及び風紀を乱した場合」等の規定が定められていれば、ノンアルコールビールを飲むことは懲戒処分の対象となってくる可能性もあるかと言えます。
 
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就業規則に規定する


ノンアルコール飲料は、近年開発されたものです。

ですから、従来の労務管理では想定していない問題と言えます。

そのため、就業規則にノンアルコール飲料についての規定まで定められているものは、ほとんど無いかと思います。
 
 
先程、ご説明しましたように、社内でノンアルコール飲料を飲む行為は、「素行不良により職場の秩序及び風紀を乱した場合」等の規定により禁止できるかと思いますが、「素行不良」という文言は、漠然なところもありますので、
具体的に、勤務中はもちろん休憩時間中であってもノンアルコール飲料を飲むことを禁止する規定を設けるのも良いかと言えます。
 
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今後は取扱いが変わってくる可能性も・・・


最後に少し余談で個人的な見解を書いてみたいと思います。

今回ご説明したように、ノンアルコール飲料を飲むことが問題となるのは、ノンアルコール飲料が、享楽にふけるための飲み物とみなされるためです。

実際、ノンアルコール飲料は、自動販売機ではほとんど販売されていません。
 
 
また、メーカーも未成年者への販売も明確に禁止されてはいないのですが、推奨してはおらず、販売を自粛している店舗も多いようです。

しかし、今後、商品開発が進み、商品が多様化して、ノンアルコール飲料そのものに対する認識が変わり、通常の飲料水と同じような位置付けになれば、労務管理におけるノンアルコール飲料に対する取扱いも変わってくる可能性があるかもしれませんね。
 

 
社会保険労務士 松本 容昌
 
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